ラオス
ラオス・・ルアンパバーン(2)
Nov 2010
 早朝の渋滞
托鉢の風景1
夜も明けきらぬ5時、わざわざ早起きして宿の前で寒さに震えるオジさん。ルアンパバーンにやって来た目的は、僧侶の托鉢見るためだ。
いつの間にか有名になってしまった托鉢。アジアの中でも最も地名度の低いラオスで、最も有名なのがこの托鉢風景だろう。日本からのツアーもあり、なかなかの人気商品のようだ。

薄暗闇の中からカゴを抱えたオバちゃんたちが現れた。カゴを覗くと、僧侶へ喜捨するためのお菓子やらもち米が入っていた。ちゃかりとこれらを観光客相手に売っていた。観光地ならではのアイデア商売だ。中にはゴザを持っているオバちゃんも居て、これって托鉢グッズか。

托鉢の風景2
いつの間にか観光客が集まり始めた。ガイドに伴われ、わざわざワゴン車で駆けつける人たちも居た。その数は、喜捨するために並んでいる地元の人たちよりもはるかに多い。
ここは宿のまん前、なかなか良いところに宿泊先を決めたようだ。部屋のテレビの映りが悪かろうが、音がするだけで充分。

ほのかに明るくなりかけた6時頃、ひとりの僧侶が現われた。その後ろには一人、二人、三人・・すごい数だ。
たくさんの僧侶たち。オレンジ色の衣をまとっている集団が列をなしてやってきた。
僧侶の年齢もそれぞれだ。威厳のある老僧から可愛らしい小坊主まで。さすがに小坊主クンは眠そうだ。

托鉢の風景3
喜捨は、米びつからもち米をひと掴みし、僧侶の持っている器に入れていく。慣れた手つきもそのハズで、この喜捨は毎朝行われいるという。年配の方が喜捨しようとすると、どうしても動作が鈍くなり、渋滞を引き起こしてしまう。

托鉢見学にはルールがある。いくら観光でやって来たとは行っても、托鉢は神聖な宗教行為だ。
 ・静かに見学すること
 ・肌の露出の多い服装は避けること
 ・カメラのフラッシュは避けること
 ・決して僧侶に触れないこと
どれもある意味当たり前のことだ。

托鉢の風景4
残念なことに、平気でフラッシュを焚く観光客も居た。中には喜捨をしながらカメラを向けるつわものも居た。これなら確かに至近距離からの接写が出来るが、あまりにも節操がない。

築地でマグロの競り見学が禁止になったことがあったが、将来、ここでも観光客の見学禁止になったりして。

托鉢のピークは30分ほどだった。途切れることなく続いた僧侶の姿も見えなくなり、街はまた静けさを取り戻していった。
ごく自然に、宗教が生活の一部となっている街。この光景は、明日も明後日も続くことだろう。

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