ロシア
ロシア(5) Dec 1999
’99年12月、チュニジア旅行をするにあたり、かの有名なアエロフロートを利用し、ロシアの国際空港でわずかな時間ですがトランジットで滞在することになりました。 
いろいろと定評のあるアエロフロート航空での一風変わった体験を番外編としてアップしました。
 アエロフロート ・ロシア国際航空

チュニスからモスクワへのフライトでは、搭乗開始が予定時刻よりも30分も前に始まり、1時間前には乗客を乗せてしまった。まるで、搭乗するかどうか乗客の気が変わらないようにしているように・・。
ロシアの国際航空であるアエロフロートには、いろいろと噂がありネタに困らない。 
フライト遅延やフライトキャンセルは当たり前で、時には予約(リコンファーム済)していたにもかかわらず搭乗出来なかったなんてこともあると聞く。 
航空機の中にはかなり古いものもあり、機内ではシートベルトがちぎれていたり、窓からはすきま風が入り寒さが厳しいとか、室内照明が点かなくてなにか落としたら2度と見つからないとか・・。 

機内では私の座席がない。搭乗券の半券に書かれた席には既にご婦人が座っており、私の席が無くなっていた。もしかしてアエロフロートは搭乗券を持っていても、早いもの勝ちで席を確保するシステムなんだろうか。そして、最後に残った奴は立ち席とか・・。
彼女はスチュワーデスの必死の説得にも耳を傾けず、結局その場所に居座ってしまった。寂しくスチュワーデスに連れられて別の席を探す私の姿はまるで幼稚園児が迷子になってしまったようだった・・。

アエロフロートスチュワーデスが「お飲み物は何になさいますか?」と流暢な日本語で尋ねてきた「ワインを」「赤白どちらになさいますか?」「赤、お願いします」置いていったのは透き通った白。まあ、どっちでもいいか。
突然、目の前でオバさんが着替えを始めた。太った身体にブランケットをお相撲さんのように器用に腰(位置からして多分腰)に回し、カーテンのようなスカートから果てしなく伸び縮み自在なズボンにはきかえてしまった。無理もない、彼女がトイレで着替えようものなら、回れ右も出来ないだろう。恐るべしロシアのオバさん!
それにしてもロシアの女性は肌が透き通るように白い。更には顔立ちもよく奇麗なのに、なんで年を取るとこんなになってしまうんだろう。ホント、どうして・・

 シェレメチェヴォ・ロシア国際空港 

モスクワ郊外のシェレメチェヴォ国際空港に降り立つと、我々乗客を待ち構えていたのは軍服にあの毛皮の帽子をかぶったロシアンスタイルの空港警備員(だぶん)だ。この帽子を見るといかにもロシアに来たって感じがする。 
暗い通路を渡り、トランジットの空港施設内に入ると、そこも暗かった。しかし、ここは数年前まではアメリカと敵対し、世界を二分する冷戦を行っていた超大国だ。トイレに備え付けの紙がなくても、上着を羽織っていなければ寒くとも、発着案内のモニターが壊れていようが超大国に変わりはないのだ。

免税店の中だけは明るく、品数もそこそこに揃っていた。だが、値段は驚くほど高く、とても手がでない。
ここでもトランジットの日本人が多く、いろいろと買いこんでいた。パリ経由の乗客は多いのに、チュニス経由の日本人が私一人とはちょっとさびしい。 
私が物色したのは毛皮の帽子だ。値段はというと安いものでも70$で、高いものになると200$なんてものある。帽子に使われる毛皮はミンクやキツネが多く、中には野ネズミなんてのもあるそうだ。
これから厳寒の季節を迎えるロシアの地では、どうしてもこの帽子が必要なんだそうだ。  


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