中国・・上海(1) Feb 2007
 蟹を求めて1,110マイル
映画館に蟹はない突然の単身赴任生活が間もなく一年を迎える頃、厳寒の時期を伝えるK君からの旅行を促すメールが届いた。
この一年近く、地方から首都圏に移住したことにより、ぐっと成田が近づいたのだが、いかんせん仕事が多忙を極め、またあれやこれやの用事で実家に帰省する必要が頻発し、旅行を考える状態では無かった。
しかし、ここは折角の誘いでもあり、なんとか応えたいものだ。と言うより、どーしても何処かに行きたくなってしまった。

バスの中に蟹はない



行き先を決める為の旅行代理店巡り、と同時にK君との日程を調整したのだが、向こう良ければこちらダメ、こちら良ければ向こうダメと全く日程が合わない状態だった。そんな時、とある旅行代理店で上海蟹の写真がでかでかと載ったパンフレットが目に飛び込んで来た・・。
食い入るように見つめるサラリーマンのおっさんの姿。今思えば、かなり異様な姿だったのだろう。K君のことを忘れ、出発したのはそれから5日後だった。
 蟹を求めて街をさまよう
熱々の屋台「没有(ないよ)」「没有(ないよ)」何処に言ってもこの一言だけを告げられる連続だった。今は2月の中旬、パンフレットは去年の9月のもの。蟹を食いたい一心でここ上海までやって来たのだが、今頃になってやっと時期外れだと判った。
店の前に大きく蟹の写真を張り出したレストランでも、「没有」・・。でも、きっと何処かにあるハズだ。なぜなら、ここはこんなに広い上海なのだから。
熱々の小籠包





南京西路なら蟹料理店が多いような気がする。ただそんな気がするだけで彷徨うサラリーマンのおっさん。
とある店の前に長蛇の列があった。なにやら美味しそうな匂いが漂ってくるので、覗いてみると小籠包の店だった。
さすがに、地元の人が並んでいるだけあって、今まで食べたことのない小籠包に満足。あっちには焼き鳥が、牡蠣が、帆立が・・。蟹がどんどん遠のいて行く。

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