ジンバブエ
ジンバブエ(2)・・ブラワヨ
Jun 1998
 4日目
これが現地初日とは...いくらなんでも、こんな所で寝るのは危ないだろう。近くどころか遠くに民家すら無い場所で夜を過ごすのは、あまりにも危険過ぎる。
そんなことを考えていたら、いつしか朝になっていた。ジンバブエの朝も遅い。6時でもまだ暗く、7時を過ぎてやっと辺りが白々としてきた。そこでやっと移動開始、次の目的地はジンバブエ第2の街ブラワヨ。
果てしない道南アと同じく、この国でも道路は整備され快適なドライブを楽しむことが出来る。
ブラワヨまでは、遠い道のりだ。何にも無い、まっすぐな道に所々でヒッチハイクをする人々(南アでも多い)がいるだけだ。
それにしても、ヒッチハイクは恐い。乗せられるよりも、乗せる方が恐い。どこの馬の骨とも知れない奴と車という密室で一緒になるのだから恐い。それにここまでの道のりで、車を止めて乗せようとしているドライバーは1人も見かけなかった。私はヒッチハイクしたこと(乗る)はあるのだが、ヒッチハイクさせた(乗せる)ことは今迄に一度もない。
暇つぶしだろうか、何かの気まぐれだろうか自分でもよくわからないが、ついつい止まってしまった。
最初は無難と思われる家族連れ。向こうの方が東洋人を見てビックリした様子。
次は子供連れのお母さん。彼女は1才2ヶ月の子供を連れ、彼女は2時間!も一言もしゃべらずに乗っていた。
そして専門学校の生徒。名前はントベヨ(確かこんな発音)仲良くなり、住所まで教えあってしまった。
後日、彼からお礼の手紙が届いた。律儀な好青年である。
ブラワヨの街ブラワヨに着くと早速レストランへ。レストランを選んだ理由は“大”をしたかったから。どこの街へ行ってもトイレ事情では困ってしまう。日本のように駅とかデパートなど無い所では、用便(特に“大”)をする時は大変だ。まさかいつぞやのように野糞するわけにもいくまい。

ブランチをとりながら、しばし今日の旅程を思案。私の借りたレンタカーの料金システムは走行距離が2100kを超すと超過料金を取られるシステムで、ここまでで既に900kを走破しているので、ビクトリア・フォールズに着くまでには更に900K位は走らなければならない。すると料金はガソリン代も計算すると、おそらく¥20000!
車で行くのは金がもったいない。バスで行くには今からだと着くのが夕方になり、宿の確保が困難だろう。ビクトリア・フォールズは世界的な観光地のため、常時ホテルが満席だという。なんとか安上がりな方法はないだろうか。

ブラワヨ駅突然閃いた。ここから夜行列車が出ているはずだ。夜行列車なら料金が安く、更に宿泊代も浮く計算だ。早速駅へ行き、2等寝台(Z$105=約¥1000)を確保。
ここで問題発生、車の駐車場所が問題だ。駅の近くに駐車場は無く、まさかレンタカーを路上駐車させるわけにもいかない...。又閃いた、近くにホテルがあるはずだ。ホテルなら警備員が居て安全なはず。
今夜の駐車場はホリディ○○ホテル。各国にチェーン店を持つ豪華ホテルだ。警備員に車の管理を頼むと、快く引き受けてくれた。私を宿泊客と思い、駅までのタクシーまで手配してくれた。
夜行列車駅構内では粋なレストランがあった。何もすることが無いのでザンベジビールを飲んでみるとこれが美味い!もしかしたら日本のビールよりも美味いんじゃないだろうか。すっかりできあがってしまった。

夕方7時、やっと夜行列車の出発時間。私の席は寝台車両の6人コンパートメントで、既に地元の人達が乗り込んでいた。見かけは恐いが、気のいい連中だ。
夜になり、仲間と一緒に食堂車にディナーへ。ディナーはスープから始るコース料理。
不思議な料理だ。パンの中にアリが入っている。それも生きたアリがいっぱい。パンを振るとアリが10匹、20匹と、どんどん出てくる。まるでアリの巣のようだ。周りを見渡したが、誰も食べようとはしない。まあしょうがない、腹が減っているので食べるしかない。あれっ、周りの人達は誰も手をつけていない。

車両は予想通りのボロ。それに寝台ベッドに横になると、まるで乱気流のように揺れる。前後左右に揺すられ、ベッドから落ちてしまいそうだ。  

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