おばあちゃんが見守り

八幡平市安代・老人クラブ連合会

今月末から登下校に「声掛け」

 八幡平市の安代地区老人クラブ連合会女性部(石井エイ部長、17人)は、通学路で児童生徒の登下校を見守る取り組みを始める。「愛のみまもり人」と書かれた水色のたすきを用意。子どもたちとのあいさつを基本に、防犯など登下校の安全に気を配る。821日は束性部の役員が同地区の小中学校を訪問し、活動の趣旨を説明した。今月末から活動を開始する予定で、住民に協力を呼び掛けながら、地域で子どもを守る愛情の輪の広がりを期待している。
 
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日は石井部長(74)らが安代小、田山小、安代中、田山中の4校を訪問。田山小では児童56人の前で自己紹介し、石井部長が「たすきを掛けている人と仲良くなってください」と呼び掛けた。児童は「よろしくお願いします」と応えた。
 
 児童会長の森有沙さん(6年)は「知っている人もおり、心強い。お年寄りの方とも仲良くなりたい」と話していた。見守り活動は、同連合会の17の地区クラブごとに、女性部が中心になりながら通学路に立つ。水色のたすきは女性部のメンバーが手作りした。散歩を兼ねて児童とあいさつや交流を重ね、登下校の際に安心感を持ってもらう。
活動には民生委員や地域住民の幅広い参加も呼び掛けていく。石井部長は「高齢者もできることをして地域に貢献したい。子どもと心を通じ合わせ、子どもには地域に守られていることを感じてほしい」と願っている。

 安代地区は小中学校四校の学区の面積が広く、集落が点在し登下校の距離が長いため、通学バスを運行している。子どもの自宅とバスの乗降地の間の通学路の安全対策を望む声もあった。

田山小の菅原由子校長は「地域の高齢者の皆さんから児童を見守ってもらえるのは、大変心強くありがたい」と感謝している。

 安代地区の通学路で子どもの見守り活動を始める石井エイ部長(左から3人目)ら女性部のメンバー


(平成18年8月24日付「岩手日報」朝刊掲載)