アンマンから車で４時間もすると夕刻のペトラへ。夕日を受けた岩肌が、あたり一面をバラ色に照らし始め、幻想的な雰囲気をかもし出していた。
ここペトラは、映画「インディージョーンズ最後の聖戦」のラスト部分のロケ地。映画と同じパノラマに思わず感動。

静かに日が暮れは始めて来たので、まずは宿探し。ツアーで訪れる客はおそらく近くに見える豪華ホテルに滞在しているんだろう。こっちは当然安宿に一泊。
タクシードライバーの兄弟は、車の中で一泊。いくら安い宿に泊まろうが、こっちのほうがリッチでちょっと申し訳ない。

翌朝早く、寒空の中（冬なので寒い）ペトラ入り口前の門で並んで待つことにしたが、入場料を聞いてビックリ。なんと２０ヨルダンディナール（たしか当時で￥２３００くらい）もするという。映画のロケで有名になり、どっと観光客が訪れるようになったのでいっきに値上げしたそうだ。

中に入るとラクダが待っていた。ラクダに優雅に乗り、観光するように考えてのことだろうが、乗っている人は誰もいなかった。

映画と同じ光景だ。岩が両側に高く切っているために、太陽が真上に来なければ日が射ささず、まるで夕刻のよう。　

薄暗い岩の間を１時間も歩くと、やがて視界が突然開け「エル・ハズネ」が立ちはだかっている。その異彩を放つ光景は、訪れる人々の足を釘付けにする。　

　
更に奥へと進んで行くと、石段が頂上へと連なっていく。１時間も上ったろうか、滴り落ちる汗を癒すかのように「テド・ディル」が静かに迎えてくれた。

「テド・ディル」は有名な「エル・ハズネ」より一回り大きく、訪れる物を圧倒している。ここまで来るのは坂が大変きつく、かなりの体力を要するため訪れる人は少ない。