このページはグランビア通信に書かれた
スペインよもやま話を集めています。

   

 --♪--♪--♪ スペインよもやま話 bQ4 ♪--♪--♪-- 

       --  スペインの家 CASA  --
 
 「スペインの家」と聞いて、白い壁に茶色い瓦の屋根を連想する方は
 かなりのスペイン通だと思います。そうなんです、アンダルシアには
 そういう家々がとても多く見られ、街全体が白く、それを観光の目玉に
 している地方もあります。

 そういう地域には条例があり、勝手に壁の色を変える事は出来ない
 ようです。そのため毎年真っ白いペンキを塗り重ねています。

 スペインと日本の家事情はかなり違っていて、おもしろいものがあります。

 まず第一に、日本の家は木が主体なのにスペインは石が主体です。
 レンガ、タイル、大理石といったものが国内で多く生産され価格が割と
 安いので一般住宅に普通に使われています。反対に木の方が貴重品で
 木を多く使っているほど高級住宅となります。日本は逆ですかね。

 もう一つ決定的に違う点は、工期の長さです。日本の住宅は約2ヶ月
 もすれば完成しますが、スペインでは?なんですね。つまり、
 「わからない」のです!?

 2年ほど前にタイルの仕入れに出かけた時、グラナダの友人の家に
 行く途中で、建築中の家がありました。まだレンガを積んでいる段階で、
 職人が3人ほど仕事をしていました。 私はつい興味を誘われ、
 「この家は 何時頃できますか?」 と聞きました。ところが、相手は
 「・・?・・・?・・・・?」返事が返ってきません。
 
 言葉が伝わってないんだなと思い、もう一度聞きましたが、やっぱり
 答えは「ノーセ (わからない)」と何とも味気ない返事でした。
 そこで友人に聞いたら「さあ? 多分2年か3年ぐらいかな?」という話。
 「エ゛−なんで……!」ここでも大声を上げそうになりました。
 後で付け加えられた言葉は「施主もたぶんワカラナイだろう……。」
 なんと、悠長な!!

 でも、よく考えてみると僕は、日本的感覚で物事を考えてるんだなーと
 やや反省…。そうなんです、一生住む家を2〜3ヶ月で作るのも良し、
 2〜3年かけて、じっくり考えながら作るのも良し。
 
 居間のタイルはこれにしようか、あれにしようかと悩みながら変更したり
 も可能なんですね。早く物を手にしたいか、ゆっくりいいものを手に
 したいか?「うむ……」おもわずうなってしまいました。
 
 だからこそスペインには魅力的で個性的な家が多いのだなと妙に
 納得し、また一つスペインびいきに磨きがかかって(?)しまいました。
 では、また。    Adios!amigos amigas.
                
  
 ところで、今春(3〜4月頃)スペインタイルの在庫セールを考えております。
 この機会にお風呂やトイレ、玄関周りをグレードアップするのは如何で
 しょうか?価格は半額以下で国産タイル並になると思います。
 時期についてはまた追ってメール致します。
 スペインタイルのページ
           ↓
  http://www.rnac.ne.jp/~granvia/tilehan2.htm
       


                    

マジョルカ島の民家
これは2月の中ごろの季節、何年かかって完成したの
でしょうか?
この写真は僕のパソコンの壁紙になっています
 --♪--♪--♪ スペインよもやま話 bQ5 ♪--♪--♪-- 

       --  バルの話 BAR  --
 
 スペインの居酒屋「バル」の話は前にも少し書きましたが、美味しい店を
 探すコツをひとつお話します。前回の話を読んでない方はこちらです。
                   ↓
  http://www.rnac.ne.jp/~granvia/yomoyama-1.htm
 
 朝早くから夜遅くまで開いている話は前回しましたが、その数たるや、
 「何で こんなにあるの?」って思うくらい多いのです。メインストリートは
 もちろん、裏通でも歩道のあるところは全部と言っていいほど軒を並べ
 ています。

 当然、その中には美味しい店、それなりの店がある訳で当たり外れが
 あります。ところがその中で美味しい店をみつける方法があるんですね。
 まず床に紙くずのいっぱい散らかっている店を探す事です。

 というのはBARではそれぞれ店の得意料理を小皿で出します。(タパス)
 それをつまみにビールやワインを飲んでいますが、カウンターの上には
 楊枝と15cm四方の小さな紙ナプキンがあるだけで、灰皿もありません。
 
 料理を楊枝で刺して食べワインを飲み、その後小さな紙ナプキンで口を
 拭くのです。そして、それをまるめて床にポイ!その行為をくりかえす訳
 ですから床の紙くずも凄い数です。
 
 ためしに一度マドリードのバルで数えた事があります。口髭をたくわえた
 中年の紳士でした。ほんの20分位の間にビール2杯とタパス3品食べて、
 使ったナプキンがなんと18枚、吸ったタバコ2本、その全部が床に散乱
 していました!?

 バルにいる皆がやるわけですから床は凄いことになっています。僕も
 スペイン人になったつもりでそれをやりましたが、なんとも落ち着かない
 感じでした。
 
 それにしても物を食べた後、必ずやるので不思議といえばフシギな行為
 です。口髭をたくわえている人が多いからかなと思ったのですが、そうで
 ない人もやるし、女の人もやります。ですからバルのカウンターには
 50cmおきにナプキンと楊枝がセットで置かれています。
 ……ちょっと変ったスペインのバル事情でした。

 ※注意 マドリードではこの法則は応用出来ない場合があります。人が
   多すぎて、まずい店でも場所によっては床にちらばっています。

       ではまた Adios!amigos amigas.

このバルは陶器の街タラベラのバル
なかなか年季のはいった凝った作り

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