へいげんの「石砕き人生」レポート

プロローグ

 へいげん、生まれて初めての入院です。さあ、いざ釜石から盛岡の中央病院へ!その前に入院に至ったいきさつを説明しましょう。
 あれは忘れもしない平成13年8月21日(火)の夜のこと、もう半端じゃない右わき腹の激痛に襲われました。これはもしかして救急車か?などと思いましたがその晩はなんとか気力で持ちこたえました。今考えるとわき腹の痛みはずいぶん前からあったような気がします。もしかしたら1年以上も前からかな?その時は単なる腰痛かななんて軽く思ってました。ちょっと横になったり一晩寝れば治ってましたので・・・その時すぐに診てもらえば入院しなくても済んだかもしれないですね。でも、まさか「石」だなんて思いませんよね。んで、翌日県立釜石病院へ。しかしちょっと待てよ、何科に行けばいいんだ?盲腸かもしれないし、もしかしたら胆石かもしれない、ということで消化器内科へ。しかーし!そこでは事情聴取、血液と尿の検査とレントゲンで終わってしまった・・・クスリもくれなかった・・・いったいなんなんだ。というわけで翌日職場に電話が・・・昨日の検査で異常が見られたのでちょっと来てもらえませんか?とのこと。この日も午後から病院へ。何が異常だったかもう記憶のかなたですが、その日はエコー検査をしました。その結果、「尿管に拡張が見られました。尿管結石の疑いがありますので泌尿器科で見てもらってください。」とのこと。盲腸や胆石の疑いは晴れたものの、尿管結石という新たな疑いが・・・初めから泌尿器科へ行ってればよかった・・・なんて思ったけど。
 翌日、泌尿器科へ。造影剤なるものを注射されレントゲン撮影されました。その結果、「あったあった!やっぱり石が見つかりましたよ。」「石」が邪魔して見事に右側の尿管にクスリが流れていないのが写真を見て一目瞭然。「石」も大きめらしい。「おクスリやりますのでしばらく様子を見て下さい」ということで排石を促進するクスリと痛み止めの坐薬をもらいました。
 しかーし!事態はいっこうに進展せず。痛みもピーク時の激痛はないものの治まる気配は感じられません。石もいっこうに流れてこないし・・・クスリもなくなりそうだったのでまた病院行ってきました。「もう1回レントゲン撮ってみましょう。それで前と変わっていなかったら入院して砕いてもらった方がいいですね。放っておくと腎機能低下にもつながりますので。」とのことでした。9月14日(金)レントゲン撮影の日。そして気になる結果は・・・「前とほとんど変わってないので砕いてもらった方がいいですね。あ、それと入院先は盛岡の中央病院になりますので。」というわけで、設備が整っている中央病院へ入院することに。ベッドの予約をとってもらい10月11日よりいよいよ入院生活の開始です!はあ〜、長いプロローグだった・・・入院に至るまでの期間の方が長いんだもんねえ。

第1日目 平成13年10月11日(木)

 自家用車にていざ盛岡へ。もちろん自分の運転で。なんだか入院というより盛岡出張という感じでした。中央病院到着後、2階の泌尿器科外来で受付を済ませ5階東病棟へと案内されました。「へいげんさんですね?お待ちしてました。」看護婦さんの手厚い(?)歓迎の後早速もろもろの事務手続き&基本的な検査、その後ようやく病室へ案内されました。「よろしくお願いします!」といったものの、患者は2人しかいないようだ。周りを見てみると・・・けっこうベッド空きがあるみたい・・・2人のうちひとりは1週間ほど前へいげんと同じ「石」のため入院、しかし、その日の午後退院したため6人部屋で2人きりになってしまった。ま、それはどうでもよいことだ。荷物の整理をしているうちに、いよいよ主治医の先生から呼び出しが・・・「よろしくお願いします!」「よおっ!へいげんくん」けっこう若い先生のようだ。へいげんと同年代かもしれない、なかなか親しみやすい感じかな、釜石病院にもいたことがあるのか、・・・なあーんていろいろ考えつつふと顔を見てみたら・・・うをををっっっっ!!☆♪な、なんとでっこさんにそっくりではありませんか!顔だけでなく声も、しゃべり方も、キャラクターも・・・(すいません、うちわの話題で。わからない人は誰かのハンドルネームだと思っててください。)釜吹HPの管理人さまは心当たりありませんか?んで、今後の予定について説明が・・・申し遅れましたがへいげんの病名「右尿管結石症」早速明日「破砕」なるものを執り行うようだ。「体外衝撃波結石破砕術」れっきとした「手術」なそうだ。ひととおりの説明を受けわかったようなわからないような・・・インターネットである程度は情報収集してたので全く初めて聞くことでもなかったけど・・・ま、すべては明日になればわかるということで・・・その日は特になにもすることがなく、(薬剤師からクスリの説明があったことくらいかな)普通に夕食を食べてテレビ見て消灯。おやすみなさい、また明日。

第2日目 平成13年10月12日(金)

 おはようございます。昨日はなかなか寝つけなくて・・・場所が変わったからなのか、空腹のためか、それとも手術のことが気になってか、真相は不明ですがいよいよ今日ですね。気合入れていきましょう。そういえば朝は絶食だっけ。昨日の夜からおなかすいてるのに大丈夫かなあ。・・・と、早速「でっこセンセイ」参上。「おはようございます」「よおっ!」てなわけで何やら点滴やら注射やら始まりました。そうこうしているうちに破砕室へ移動の時間です。移動用のベッドに横になり地下の部屋へ。破砕の前に前処置と称して麻酔やら何やらやるみたい。そして・・・ううっ、ここからいよいよ未体験ゾーンの始まりです。どんなことされるのか、不安と恐怖と好奇心とで複雑な心境です。そ☆し☆て・・・
 「へいげんさん、パンツ脱いでください。」つ、ついにきたな・・・これから徐々にひとさまにお見せできないような格好をしなければならないのであった。ちなみに本日の手術のスタッフはといいますと、でっこセンセイ、準看(男)1名、麻酔科の方(女)1名、もっといたかもしれないけどへいげんが把握したのはこんなもんです。「それでは、横を向いてください。これから背中に麻酔を2ヶ所打ちます。」き、きたな。噂ではかなり痛いという話だがどんなものか・・・「ちょっと痛いけど我慢してくださいね」準看の方がへいげんを押さえつけるような体勢をとっているようだ。これはかなりのものかもしれないぞ。・・・と、チクリ、うううっっっ☆☆☆・・・「動かないで下さいね、危険ですから。」痛みはさほどのものではないが、何かに激しく押されるような感触がして体が無意識にガクッと動いてしまった。ちょうどひざをトンカチでたたいたときに無意識に足がカクッと動くように・・・ここは我慢がまん。
 ふう、ひとまず麻酔終了。ふと前方を見ると1対の台のようなものが。「では、ここに足をのせて下さい」むむむ・・・なんということよ。「はあーい、おクスリぬりますよ。」前日の説明で内容は理解していたが、まさに今このときそれが現実に起ころうとしている・・・と思うまもなく・・・あああ・・・次の瞬間からすでにでっこセンセイはへいげんの○○○の先から細い管のやうなモノを挿入しているのであった。い、いかん、補足説明をしないとかなりヤバイ状態ですね。当初へいげんの「石」は腎臓のすぐ下にあったのですが手術時には膀胱付近まで動いていたそうです。しかし、破砕しやすくするためには敢えて腎臓付近まで「石」を移動させる作業をする必要があるそうな。これは、尿管結石の場合には例外なく行われる前処置だそうです。というわけで、かなり長い間こねくり回された後ようやく「石」が所定の位置へ。ふうっ、けっこう苦しかったです。
 そんなわけで、いよいよ破砕にはいります。「体外衝撃波結石破砕装置」とでもいうのでしょうか?ご対面です。ま、見た目はレントゲン装置をもうちょっと近代化したようなものでしょうか?(説明になってないな)もはや麻酔がきいているのでスタッフの皆様にせえの!で運んでもらいました。腰のあたりになにやら黒いゴム風船のようなものをあてがって、いざ開始です。ここでの不安事項、金属音のようなものがするとのことなのだが、いったいどんな音?最中はBGMを流すとか、希望者にはウォークマンを貸しますとか聞いていたがそんなに耐えられない音なのか?・・・答えはへいげん的にはNOでした。空き缶をカーン、カーンとたたくような音で(メトロノームの音をさらにトーンをあげたような感じかな?)もっとすさまじい爆発音を想像していたのでほっと一安心でした。1分間に100回程度の割合で1時間ほど継続されるので不快に思う人もいるかもしれませんが、慣れれば居眠りのひとつやふたつ可能です。へいげんの「石」はけっこう硬かったようで若干の「時間延長」がなされたようです。麻酔の追加注入もありました。背中に流れるチューッと冷たい感触が気持ちよかったです。午前10時頃から始まった手術はようやくお昼ちょっと前に終了、とはいうものの麻酔が覚めるまで動けません。お昼にありつけたのは午後2時過ぎのことでした。
 その後センセイの回診が。「ご苦労サン!石はばらんばらんになりましたヨ」「あ、ありがとうございます」「明日の朝写真撮ってもらうからね。状況がよければもう退院できるからね」そんなわけで長かった1日が終了。数時間の安静の後は普段通りの生活です。食事も歩行もいつも通りに可能です。ただ、しばらくは痛みが続きました。なにせ5000発もたたかれたんですから。それ以上にオシッコする時が痛かった!!しばらくは血尿がでたもんで・・・今回の入院生活の中で最大の痛みでしたね。

第3日目 平成13年10月13日(土)

 朝イチで写真撮影、その後朝食にありつけました。そして、センセイの回診が・・・「石は粉々になったようだね。あとは、いつ帰ってもいいヨ」「そ、そうですか。ありがとうございます」・・・というわけで、めでたくへいげんは2泊3日の入院生活を無事終了することができました。そんなわけで帰路についたわけですが最後の不安が・・・「駐車料金いくらだろう?」恐る恐る駐車券を挿入したところナント320円。エ!?どう計算すればそんな料金になるの?1時間100円夜間は300円だったかな、外来で利用した場合1回100円ということだそうだがそれでもあまりにも安いぞ、あとで請求来ないだろうな。というわけで、まだ若干の痛みは残っていますが、時間がたてば治まるとのこと。残された課題といえば粉々になった「石」を排出することですね!

エピローグ

 なんだかひたすら字ばっかり&徒然なるままに書き綴ってしまいました。また、一部不適切な表現があるのではと、ちょっと反省しております。不快に思われた方ごめんなさい!ご希望とあらば、削除なり修正したいと思います。そんなわけで最後までご精読ありがとうございます。このレポートが、これから結石破砕手術をうける予定の方々、また現在尿管結石を患っている方々の少しでも参考&励ましになれば幸いです。(果たしてなるだろうか?)結石破砕手術は思っているほど苦しいものではありません。個人差もありますが、3日〜1週間で退院できますし即職場復帰も可能です。ただ、センセイのお話によると結石患者の半数は再発するとのこと。できやすい体質もあるようですが、これといった予防はないそうです。ただ日常生活の中で、1日2リットル以上の水分摂取、適度な運動、バランスのとれた食生活等心がけていれば仮に「石」ができたとしても自然に尿と一緒に排出されるようになるのではないでしょうか。
 ・・・というわけで以上でへいげんの「石砕き人生」レポートを終了します。ブラウザの「戻る」ボタンで戻ってね。

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