このページはグランビア通信に書かれた
スペインよもやま話を集めています。


--♪--♪--♪ スペインよもやま話 bP1 ♪--♪--♪--  

           -- スペインとタイル --

スペインの一般住宅の床はどんな素材で出来ているのかというと、実は
ほとんどがタイルか大理石なんです。木の床は高級住宅の一部でしか
使用されません。その理由はいくつかありますが、先ず第一にタイルは
メンテナンスが楽だということです。つまり掃除が楽なんですね、
木の床のようにワックスがけなど、まるっきり必要なく汚れたらモップで
拭くだけでいつまでも新品のようです。ちなみに当店のバルの床もスペイン
タイルです。6年になりますがいつまでも新品同様です。

スペインの夏はとても暑いです。特にアンダルシアなどは40℃なんてのも
ざらにあります。その暑い夏に効果を発揮するのがタイルです。夜の冷た
をタイルが保ったまま、日中の暑さをしのいでくれるという訳です。一般の
住宅にはほとんどクーラーがなく、それは貧しいからではなくタイルのお陰
で涼しいからです。

もう一つ、スペインタイルには模様、形状がカラフルで個性的なものが
いっぱいあります。住宅の外観を条例で規制されているスペインでは
その分、内装に懲ります、タイルをはじめ、ランプやドアノブ、水道の蛇口
は特にその家のセンスをとわれる重要な要素となっているのです。
という訳で スペインにタイルはなくてはならないものなのです。

最近日本でも居間をタイルにするのが増えてきています。特にペットを
飼っている家庭では、床の汚れ、キズが一切なく喜ばれています。
また テラスをタイル敷にしたり、玄関を明るいタイルに張替えたり
楽しんでいる方が増えています。

〈自分で出来るタイル張り〉
      ↓
http://www.rnac.ne.jp/~granvia/tail-teras.htm



リビングも寝室も廊下もキッチンもみ〜んなタイル

交通止めにして小ダイナマイトに点火、耳が壊れるかと思った⇒

 
 --♪--♪--♪ スペインよもやま話 bP2 ♪--♪--♪--  

           -- バレンシアの火祭り --

毎年この季節、ボジョレーヌーボーが一つの年中行事のようになって来ましたね。
というか、すっかり定着した感じです。今年のボジョレーは10年来の出来と評判
で、
こんなに良い仕上がりのものを飲めることはめったになさそうです。10年に1回
の出来という事は、私は今後がんばっても3回位しか飲めない、という計算になり、
これは飲むっきゃない!

もちろん、ボジョレーはフランスワインですが、スペインにもこれに似た新酒祭りが
あります。ヨーロッパ全土にこのような祭りはあるようです。国が違えども、酒と
祭りはみんな好きなんですね。

一昨年タイルの買い付けに行った時に≪バレンシアの火祭り≫に遭遇しました。
この祭りの期間は、1週間以上も続けてあるのでその間、バレンシアでは仕事に
なりません。火祭りというから当然、火を使うわけで爆竹がいたるところで炸裂
しています。

爆竹と言えば中国を連想してたんですが、スペインのは半端じゃない!
大きさは直径2p、長さは15p位、ほとんどダイナマイトを思わせるほどの
代物で、こんなので大丈夫なのか、と思わず叫びたくなるような物です。
この爆竹を網にぶらさげ、各町内の小路を遮断して火が着けられるわけですが、
15分も連続で爆発音が鳴りつづけます。耳が痛いのなんの、火薬の匂い、煙
で辺りは騒然、最後の1発が鳴り終えると、ため息とウォーという拍手。

私はただただ呆然としておりました。それにしても耳は痛いし、みんなどうして
平気なんだろう?と思いながら耳をふさいでたら、頭の禿たおじいさんに「耳を
ふさぐな!口をあけろ、口をあけろ!」と身振り手振りで教えられました。 
すると耳の痛みはピタリとおさまり、その後は夢中で祭りの写真を撮りまくり
ました。帰ってから現像してみると、傑作のはずの写真には爆竹の煙だけが
写っていましたが、何と言ってもあの激しい「音」が印象に残っています。

お店にいらした時に興味のある方には、その時の写真をお見せします。
花火大会などで耳が痛くなる経験をした人は、やってみてください。ただ口を
開けて見ていればいいのです。もしかして花火に見とれて自然に開けている
かもしれませんが。

ところでバレンシアの火祭りですが、祭りの本番は爆竹が終わった後から
始まります。そして本番には、まだすごい事がありました。
続きはまたの機会に……。

点火時刻1時間前からこんなに人が集まりじっと待っている⇒
(角館の山ぶっつけを待っている時と似ている。ローカル話題です)
 
  --♪--♪--♪ スペインよもやま話 bP3 ♪--♪--♪--  

           --バレンシアの火祭り― A --

 さて、本番です。バレンシアは人口50万の都市とてもきれいな町です。
 街路樹は椰子の木があたりまりまえで、南国の雰囲気をかもし出しています。
 皆さんには、バレンシアオレンジでなじみがあると思います。

 まずこの祭りは人形作りから始まります、1年かけて作られるものだけに、
 サイズ、規模は半端ではありません。大きい物だと10階建ての建物と肩を
 ならべてしまいます。その時の話題になったもの、特に風刺をこめて作成
 されており、スペインの大統領などは毎回登場、アメリカ大統領なども常
 連組みです。来年の人形には確実にビン ラディンと登場することでしょう
 
 その人形の数たるや各町内の角々にあるわけで、一日かかっても
 とても見切れない数です。10階建のもあれば3mぐらいのもあり、様々です
 大きな物の中には内部に入ってみる事が出来ます。この人形を一週間ほど
 展示して、最終日の深夜12時の時報とともに一斉に火をつけるわけです。
 クライマックスです。人気のある市庁舎の人形の周辺は身動き出来ません。
 何時間も前からその場所に陣取り待っています。深夜の空にはヘリコプター
 が三機、消防自動車が20台ぐらい周りを取り囲み騒然としてきます。
 
 一発の大きな花火が合図の為打ち上げられます、その後一斉に花火が
 あがり、人形の周辺は花火大会のようになります。20分ぐらい花火の連発
 は続き、あたりは静寂になります。観衆は固唾をのんでいます、隣の人の
 息づかいが聞こえてきそうです・・・・・・。一気に人形の足元から火の手が
 上がり、ウォーという歓声、あっという間に人形は火だるまになり、その間
 約20秒ぐらいです。10分ほどで焼け落ちてしまいます。そのあっけなさと
 潔さには言葉がでません。あんなに時間をかけて待っていたのに、もっと
 燃え盛る火を見ていたかったのにと思いながら、時間差で始まる次の人形
 へと向いました。 後で聞いた話ですが、人形をいかに短時間で火だるまに
 するかで評価が決まるそうです。人形の材料には、蝋や火薬、など使われ
 て燃えやすくしているそうです。 この日ホテルたどり着いたのは朝の4時
 でした・・・・・。
 
 長くなりましたが、スペイン人のまた違う面を見たような気のする出来事
 でした。また別の機会に詳しく  アディオース! アミーゴス アミーガス!

 
右の写真は点火してから十数秒後⇒
 
  --♪--♪--♪ スペインよもやま話 bP4 ♪--♪--♪--  

          -- スペインの市場編(メルカード) --

  スペインに行った時は仕事柄、 市場(メルカード)には必ず足を運びます。
  その土地にしかない品々があり、見ていてとても楽しいものがあります。
   
  特に魚屋が楽しいですね。海老、蟹、イカ、タコ、アサリ、牡蠣、ムール貝
  まるで日本にいるような錯覚に陥るぐらい品揃えが似ています。市場です
  から当然、八百屋もあり、肉屋ありで、秋田の市民市場をもう少し明るく
    した雰囲気を想像していただければいいでしょうか。いつも人がいっぱい
  いてとても活気があります。

  ところが、日本の市場になく、スペインのメルカードに必ずあるものが3つ
  あります。その1つ目はオリーブ屋さんです。売り場にはホーロー引きの
  洗面器みたいな器に山盛りになった青や、黒、紫色の物、大きさもうずら
  の卵より大きい物から、小指の先ほどの小さい物まで30種類位は並ん
  でいます。味も様々で、ニンニク味、アンチョビー味等々、オリーブ好きの
  人にはたまらないと思います。

  2つめはチーズ屋さん。これも挙げたらきりがないくらいの種類のチーズ
  が所狭しと並んでいます。ちなみに今グランビアでは今月スペインチーズ
  のキャンペーンをやっています。三種類の美味しいチーズがあります。
                     
  3つめは生ハム屋さんです。日本では当然肉屋さんで売られていますが
  スペインではちゃんと独立した店舗で、ここでは生ハム以外のものは
  売っていません。その代わりこれまた種類が多く値段もピンきりです。
  生ハムの事に関しては別の機会に詳しくふれたいとおもいます。

  ところで生ハム作りに興味のある方にお知らせです。
  今年度、「唐松生ハム塾」を12月2日より開催します。
              ↓
  http://www.rnac.ne.jp/~granvia/karamatujamon.htm
 

  
 


 
  --♪--♪--♪ スペインよもやま話 bP5 ♪--♪--♪--  

          -- グランビアのクリスマス --

 今回は「スペインよもやま話」をお休みして24日のクリスマスイブの話を
 少し…。グランビアは今年で20周年を迎えたわけですが、当然私も
 クリスマスディナーを20回作って来た事になります。かねてより思って
 いたことですが、ディナーにいらっしゃるお客様が年々若くなっている
 ような気がします。
 
 10年ぐらい前だと思いますが、24日のイブのことです。店内が若い
 カップルでいっぱいになっていた時間に飛び込みで熟年のご夫婦が
 いらっしゃいました。あいにく席は満席ですと一度はお断りしたんですが、
 テラスでもいいと言うことで、寒いテラスにストーブ入れての食事でした。
 ほのぼのとしてとても暖かい雰囲気のご夫婦でした。お名前もわかりま
 せんが20年の間で一番印象に残っているカップルです。 

 だからというわけではありませんが、今年のクリスマスにグランビアからの
 20周年特別企画として熟年カップル(?)に提案します。
 それは”24日イブの夜は演劇を観てその足でディナーを楽しむ”です。
 普段忙しくてあまり話す事もない方、そろそろ子供が手がかからなくなった方
 子供を両親に預けられる方、働きすぎの方などなど……。
 演劇を観てその後、余韻を楽しみながらの食事、贅沢な時間だと思います。

 演劇はシアタールフォコンブルの「モナ美」です。【作・竹内銃一郎、演出・
 富橋信孝】です。今年の春上演された芝居ですが、非常にいい出来でした。
 劇団代表の富橋さんにこの話をした時、芝居の理想的なあり方と快諾、
 実現しました。詳細は下記のようになります。
 
 ◇グランビア20周年記念企画 観劇+クリスマスディナー◇ 

 〈 クリスマスディナー 〉
 24日 (昼の部)1人3500円 チケット+パーティー(50名様限定)
             観劇         1:30〜3:30PM
             立食パーティー   4:00〜6:00PM

      (夜の部)8500円 チケット+クリスマスディナー(20組) 
            観劇          5:30〜7:30PM
            クリスマスディナー  8:00〜10:00PM

 〈 観劇 〉 「モナ美」 (作・竹内銃一郎 演出・富橋信孝)
              秋田市文化会館 小ホール
      
 ◇申し込み先→ グランビア TEL 018-863-5180 FAX018-864-4517
                   Email  granvia@rnac.ne.jp
  
  以上のようになりますのでよろしくお願いします。
 来週はよもやま話をちゃんとします。
 明日は唐松で生ハムの仕込みです、ではまた来週、Adios!

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