秋田の住宅をデザインする


設計事務所の上手な利用の仕方

※当事務所への実際の依頼例]

◎秋田市S邸の場合
平成11年に知人の紹介で、S氏が当事務所を訪れ、現在住んでいる住宅が老朽化して、
いろんな不都合が感じられ、建て替えを希望している。                     
S氏懇意の工務店があるが、全面的にお願いするのは、不安との事(金銭面を含めて)。

    S氏の建築にあたっての諸条件
        1.ローコスト住宅
        2.維持管理の楽な住宅
        3.来客が多いので、ゆとりのある全体的に明るい住宅
        4.四季を通して住みやすい住宅
        5.デザイン性にすぐれ、主張のある住宅

         以上の諸条件で、設計料も極力低く押えて、設計してほしいとの依頼でした。
         当事務所ではS氏と協議を重ね、満足のいく設計図が完了しました。

次に施工者の決定ですが、S氏が懇意にする工務店との打ち合わせで、坪あたりの単価
         が約55万/坪と言われ、この単価で契約すると延べ面積が約59坪なので、
             住宅本体部分    3200万
             床暖パネルヒーター  170万
             解体工事        100万
             外構工事        250万
             消費税         186万
             合計          3906万
         以上の結果、S氏懇意の工務店と契約すると、4000万を超える金額になってしまう。
         S氏は3000万位を予算に考えており、図面の変更をしないで、どうにか予算内に納
         めたいとの事で、当事務所では工務店数社による、見積合わせによる決定がベストと
         提案、この結果、最高額が3675万(税込み)から、最低額2800万(税込み)の見積
         書が提出され、当事務所で見積書を細部に渡って精査して、最低価格者の工務店と
         契約する事になり、S氏は設計料含みの税込み工事金額で3000万位になり、結果的
         に設計料が浮いた形で、満足のいく住宅がローコストで、完成する運びとなりました。
          現在S氏は予算面及び、完成度で非常に満足しているとの事です。
          以上の事から、完成された設計図から複数の施工業者による、適切で公平な形の
         競争原理が働き、低価格の良い業者の選択が出来るのです。

         (以上の事は、全て当事務所がプロデュースし、S氏と協議の上調整して、建物を完成
         させました。)

◎秋田市M氏の場合
          平成12年の初頭に、知人M氏が当事務所を訪れ、現在進行中の住居の建替え工事
         の相談に、乗ってほしいとの要望でした。
          M氏の相談内容は、現在、地元のH工務店に、二世帯住宅の建替えを依頼し、図面が
         数枚出来上がり、契約直前の所まで来ているが、何かが違う様な不安があり、契約出来
         ないとの事でした。
          当事務所は、まず、M氏の不安要素を洗い出す事にしました。
          その結果、不安要素は
               1. 図面が平面図と立面図と仕上表だけである。
               2. 間取りが平凡である(設計者の主張が感じられない)。
               3. 外観のデザインが好きになれない。
               4. 見積明細書がない。
               5. 工法が在来工法で強度面で心配。
               6. 契約予定金額が高い気がする。
          以上の6点に、要約される。
        ※当事務所の意見は、
               1. 図面について
                   設計図面が3枚程度では、計画が進行中にトラブルが生じる。
                   設計図は、最低、仕上表、平面・配置図、立面図、断面図、伏図(構造図)、
                  設備図、内部展開図等が必要。
               2. 間取りについて
                   間取りは基本であり、納得がいくまで練りなおす。
                   (設計者の主張は、建築観、人生観が大きく作用する。)
               3. 外観のデザインについて
                   設計者のセンスであるが、業者が利益を追求すると、単調なデザインに
                  なりがちである。
               4. 見積明細書について
                   見積明細書は、絶対に必要(契約書に添付)。後の設計変更やトラブルが
                  起こった時に、見積明細書があるとスムーズに行くケースが多い。
               5. 工法について
                   図面及び関係書類が少なく、検討できない。(不安は当然である。)
               6. 契約予定金額について
                   H工務店は、建坪78坪で、坪60万の4680万を契約金額としているが、
                  当事務所の概算見積では、4300万であるが、複数の業者による入札を
                  行えば、4000万を下回ると思われる。(当事務所の過去の実績から推定)
           以上の6点をM氏に提案しました。
           その後、M氏と協議を重ねた結果、
               1. 図面は、当事務所で作成
                   (積算に必要と思われる図面を、請負金額の5%で作成)
               2. 間取りは当事務所で計画
               3. 外観も当事務所で計画
               4. 見積明細書は、業者に提出してもらう。
               5. 工法は、在来プラスパネル工法で、基礎は耐圧盤(ベタ基礎)を採用。
               6. 複数の業者による入札を採用。
           以上の6点をM氏と協議を重ね、間取り及び外観、並びに構造面でもM氏と突っ込んだ
          話し合いの上で、M氏が満足のいく図面が完成し、その図面を基に8社による入札の結果
          最高入札金額が5200万、最低入札金額が3885万となり、最低価格のS工務店と契約
          することになりました。
           その結果、M氏の支出は建設費3885万と、設計料195万となり、合計で4080万で、
          当初のH工務店との契約予定価格4680万より、600万安くなり、尚且つ間取りも外観
          デザインも、M氏の満足いくものとなり、工事も当事務所で工事監理を行ったので、図面
          通りの建物が完成いたしました。
           M氏には、図面も満足しているが、なにより工事の方でも、第三者的な立場の専門家から
          適切なアドバイスがあり、工事もスムーズに進行し、不合理な追加工事も一切なく、非常に
          満足していると言って頂いております。

 ※実際依頼例を簡単に書きましたが、もっと詳しく知りたい方は、お気軽にメールを下さい